浮気調査に限らず、調査の成功に下見調査は不可欠。
お客さんの中には、探偵は「調査日当日、初めて現場に出向き、ぶっつけ本番で調査に臨む」と思われている方も多いと思います。
もし、既に探偵事務所への依頼を経験した人なら、契約書の中の項目に「下見調査費」という名目の請求を目にした方もいるかもしれません。
実際、一般的な探偵なら
確実に下見調査は行なっている
と思います。
はっきり言って
「ターゲットは、見張っていた出入口とは違う出入口から外出したようです」
って探偵として恥ずかしすぎますよね?
長年、探偵業務に関わっていると、ターゲットは違えど「同じビル」が調査開始場所になる場合も珍しいことではありませんし、以前から続いている同じ案件なら下見調査の必要性は少ないかもしれません。
ですが、ほぼ半数以上が
「その日初めて行く現場」
であり、そのような場所では例え「ベテラン探偵」とはいえ、下見調査は念入りにしているはずです。(おそらく)
それほど「探偵と下見調査は切っても切れない関係」だと言えます。
下見調査の内容
建物の出入口の確認
まず、探偵がするのは「調査開始場所」の出入口の数と位置を確認です。
一戸建てなら「玄関」「勝手口」程度の出入口しかありませんが、大きなマンションになってくると、出入口が2つ3つあるのが普通で、「出入口は正面出口1箇所だけ」って建物自体が珍しくなってきます。
また、商業施設やビル、大きな病院ともなってくると、通常の出入口に合わせて「従業員出入口」なんてものまで確認しなければなりませんので、「下見だけで30分以上かかる」なんて事も珍しくはありません。。
また、当日の調査人員で全ての出入口を押さえれない場合は、ターゲットが「出入する可能性が低い出入口は捨てる」こともあります。
しかし、だいたいはエレベーターホール等の「確実にターゲットが通過する場所」に1名の探偵を配置して「捨て駒」にする事が多いと思います。
まぁこの辺りは、それぞれの探偵社や興信所によって考え方が様々だと思います。
建物周辺の状況
これも基本ですね。
開始場所の立地や周りの状況を確認して
- ターゲットの移動経路の推測
- 駅やバス停までの距離、位置関係
- ターゲットを迎えに来た者が車で待機できそうな場所
- 商業施設までの距離、ターゲットの移動手段の推測
- タクシー乗り場の確認
- 張り込み場所の決定
などの重点的に確認していきます。
下見があってこそ「先回り」や「行動の予測」が可能に
調査日までに終えておく場合、調査日当日にする場合など、探偵事務所によって様々だとは思いますが、「下見調査」はどこの探偵事務所も絶対にしていると思います。
中には、契約直後に下見を済ませておいて、キャンセルの際は
下見調査を終えているので、1日分の調査費用は頂きますよ!
みたいな探偵事務所もあるみたいなので、契約時に確認した方がいいですね。
しかし、あくまで下見調査の目的は
調査の失敗を限りなくゼロにするためのもの
です。
たとえ「初めて行く場所」であっても、下見をする事で
- ターゲットが向かった方向から「次の行動を推測」
- 地理を理解していれば「先回り」も可能に
- たとえイレギュラーな事態が発生してもリカバリーしやすい
などが可能になります。(もちろん、見失うのは良くない事ですが…)
だから、基本さえできていれば
探偵は他府県や海外でも調査ができるのです
その他では、
事前にターゲットの顔をナマで確認しておく
という事もよくあります。
もちろん、依頼の際は「ターゲットの顔写真」をお預かりする場合がほとんどですが、中には古い写真しかご用意できない依頼者もいます。
そのような場合には、例え夕方から調査開始であっても、その日の朝にターゲットが自宅から出てくるのを一度確認して、その日のターゲットの「顔」「服装」や「バッグ等の所持物」を事前に確認しておくような事も珍しくはありません。
- 写真は笑顔で写っている事が多い為、真顔の確認
- 写真からの微妙な変化の確認(髪型、体型)
等、依頼者は「写真から変わりないですよ」と言ってても、髪型や体系が微妙に変わっていることは珍しいことではないからです。
また、当日の服装を確認しておけば、ほぼほぼ「退社時も同じ服装」で会社から出てくるため、探偵もターゲットが確認しやすいのです。
もちろん、目的は
ターゲットの出入りを「見落とさない」ためです
大きなビルで「人の出入りが激しい」ような場合、一瞬でターゲットを確認できるのは大きなメリットで、調査の良いスタートが切れるのは言うまでもありません。
もし、当日のターゲットの服装がわかっているのなら、調査開始前に探偵側に伝えておけば喜ばれると思いますよ。
しかし、一方で
お金も貰えないのに「何で契約時間外に、そんな確認しないとダメなんだ!?」
という考えの業者も存在していると思います。
- 古い写真しか用意できないお客が悪いんだ!
- あくまで用意された情報(写真)が悪いから失敗したんだ!
- 出入りが多い勤務先なら、それなりに人員を増やすべきだ!
という気持ちもよくわかります。
しかし、個人的には「なるべく調査に失敗が無いように」と動いてくれる探偵社や興信所を選んだ方がお客さんが幸せになれるの間違いないでしょう。
中には、ターゲットが会社から出てくるのを見落としておいて
「会社から旦那さんは出てきませんでしたよ、今日は仕事を休んで女と会ってるんじゃないですか!」なんて適当な言い訳したりする業者もいますのでご注意ください。