探偵はどんなカメラで証拠を撮影しているのか?
よく探偵が題材になっているドラマや映画では「一眼レフを構える探偵」のシーンを見かけるのではないでしょうか。
さらに「リアルな探偵って特殊なカメラばっかり使ってんだろ?」って思われることが多いのですが、実際にプロの探偵はどういった撮影機材を使っているのでしょうか?
探偵といえば「一眼レフカメラ」だろ
そう思っている方が、未だに多くいらっしゃいます。
まぁ状況次第では、私も一眼レフを使用する事もありましたが、1番メインで使うカメラというものがありました。
どんなカメラなんでしょうか。
ソニー(SONY)のハンディカム
すいません。
拍子抜けされるかもしれませんが、「ほぼ、探偵のメインウエポンは家庭用ビデオカメラ」だと思います。
それが現実です。
はっきり言って、昼間の浮気調査なら使い勝手がトータルで優れています。
- 小型・軽量
- ズーム機能
- バッテリーの信頼性
- 耐久性
など、どれを取っても一級品です。
もちろん、他社製の家庭用ビデオカメラを使用している探偵もいましたが、私の周りではソニーのハンディカムが1番人気でした。
探偵だろ!特殊カメラはどうした!?
って声が聞こえてきそうですが、もちろん特殊なカメラも持っていますよ。
でもメインで使うのは、あくまで「ハンディカム」です。
特殊カメラってのは、ある程度的を絞った用途向けに作られていますので、相手に気付かれず撮影できる「ピンホールカメラ」だってズーム機能がないものであったり、決して万能ではないのです。
探偵御用達のハンディカム
女性には安くて30倍ズームのついたモデルがいいかも
一眼レフカメラ
ここでやっと安心できるカメラが登場したと思いますが、私は
限られた場所でしか一眼レフカメラは使いませんでした。
だって、隣の人が急にバッグから一眼レフを取り出し、カシャカシャ撮りだしたら「何事だ!?」ってなりませんか?
私が使っていたのは、「車内で張り込める時」や「極端に暗い場所での撮影」の場合を除き、一眼レフを使う事はほぼありませんでしたね。
反対に、私がこの世界に入った時は
- 一眼レフカメラ(フィルム)
- コンパクトカメラ(非デジカメ)
- インスタントカメラ
が主力で、時々「特殊カメラ」って感じでした。
「時々、特殊カメラを使う」ってのは今と変わりませんね
先ほど、暗い場所での撮影と書きましたが、「ソニー α7s」はおすすめです。
ISO感度が409600 とぶっ飛んだスペックで、謳い文句の「暗闇を昼間のように」は伊達ではなかったです。
探偵業界でも、このカメラを持っている方は少数で、機能がぶっ飛んでいる分、値段もぶっ飛んでいたのが理由でしょうか。
当時、探偵事務所が会社で導入している所も少なく、情熱のある探偵が「自腹で購入している」ケースがほとんどでした。
昔、赤外線をターゲットに当てて、フィルムの一眼で撮影していたのが懐かしいですね。
現在、α7sは生産終了したようで、α7sを超える高感度な一眼レフが発売されたようです。
こちらは、私は試していないので実力は未知数ですが、ISO感度(光をとらえる能力)は驚愕の2倍!でお値段は半額(驚
もし今、私が現役探偵なら「α7s」よりも「ペンタックス KP」を選ぶと思います。
特殊カメラ
特殊なカメラや機材を製造、販売しているメーカーもあり、探偵事務所の方にも定期的に特殊機材のカタログやパンフレットが送られてきました 。
私が嫌だったのは、
特殊な機材(カメラに限らず)って「すぐ壊れる」
ってイメージがあり、実際
特殊なカメラや機材を製造、販売しているメーカーもあり、探偵事務所の方にも定期的に特殊機材のカタログやパンフレットが送られてきました 。
私が嫌だったのは、
- カバンの中に入れていたら壊れた
- 元々、値段が高い
- 修理代も高い or 修理不能
といった感じで、
どうしても必要な案件のために購入したものの、次の別件で使う頃には壊れていた
なんて事も珍しくはありませんでした。(個人的には「探偵あるある」だと思います)
前出の「ソニー α7s」 の登場で、これ以降あまり暗視カメラの類を持ち歩かなくなりました。
もしかしたら、最近の特殊カメラは壊れにくいのかもしれませんが、私が使っていたころの特殊カメラのイメージはこんな感じです。
ソニー アクションカム
「またSonyのカメラかよ!」
ってなるかもしれませんが、最近は「GoPro」といったウェアラブルカメラってのが流行っていて、私もソニーが初めて出した「アクションカム HDR-AS15 」を新発売と同時に購入し、引退までの間「現役カメラ」として働いてくれました。
お店の中やラブホテルの中では、さすがにバッグから「ハンディカム」を取りだして撮影するのは無理がありますので、そういった場合はこういった小型カメラを手に持ち「何食わぬ顔」で決定的な証拠を撮影しておりました。
昔のピンホールカメラの代わりですね。
もちろん、耐久性も抜群です。
以上、私が現役時代使用して「3つの主力」カメラです。
これさえあれば「あなたも探偵になれる?」
探偵のホームページで「うちはこんな凄い機材持ってます」みたいのを載せている事がありますが、「最新の機材」や「数百倍ズーム」なんてあれば凄い離れた場所から撮影できるとは思いますが、まず100%「重い」「デカい」でしょうから、私は徒歩尾行なら「社長命令」が出てもそんな機材は持って行かなかったと思います。
カメラよりも大切なのは「撮影する者の気持ち」
色々と書きましたが、いくら「最新」や「高機能」なカメラを持っていても、
お客さんにとって大切な証拠が撮れなければ意味がありません
「絶対、撮影してやる!」って気持ちや「撮影場所での位置取り」などがあってこそ、良い機材の意味も出てくると個人的には思います。
そういう意味では、どんなベテラン探偵でも「証拠が欲しい」って気持ちはお客さんには勝てないので、もし「自分で浮気の証拠を撮ってやろう」って方は優れた機材を用意する事によって証拠収集は飛躍的に楽になると思います。
とは言え
「撮影機材も探偵にとっては大切ですよ」ってお話でした。