探偵業界における「警察OB」の存在
最近あまり見かけませんが、以前は「警察OBが在籍」や「元刑事が尾行します」的な宣伝をしている探偵社や興信所を結構見かけましたね。
調査や捜査に何の知識もない方からすれば、元警察官や元刑事って文字が並んでいるだけで「何となく過ごそう」って思ってしまいますよね?
実際、探偵事務所のホームページには
- 弁護士
- 芸能人
- 離婚カウンセラー
- 元プロスポーツ選手
- 元刑事
等「バラエティー豊か」な他業種の方々がよく登場します。
しかし、提携弁護士の写真は「ドーン」とサイトの目立つところに載っているのに、探偵社や興信所の代表者の写真は目立たないところにあったり、代表者の写真自体が無いことも珍しくはありませんが…
今回は、その中でも
「警察OB」にスポットを当てたいと思います。
探偵業界で働いていると、元警察官で探偵をやっている方が時々おられます。
また、
警察OBが代表の探偵事務所
なんてのも存在し、やはり普通の探偵よりは「ちゃんと調査してくれそう」ってイメージがありますよね?
しかし、
そういう探偵事務所の大半は知らない間に消えている事が多いですがね…
話を戻して
そもそも「警察の尾行」と「探偵の尾行」では全然別物なのですが、そこは元警察官。
何回か尾行調査を経験することで「探偵の尾行」のコツを掴んでしまう方が多く、やはり普通の方よりも優れているような気がします。(どんくさい警察OBは本当に使えませんが…)
逆に「聞き込み」なんかは、警察官時代「警察手帳」の効力だけで聞き込みをしていたような方は、ゼロからのスタートになりますので苦労されている方が多いみたいです。
「警察OB」も探偵事務所のイメージアップに使われる
探偵事務所に「警察OB」が在籍していると、警察からの情報が入ってきたり、他の探偵事務所よりも有利なイメージがありますが、そこは皆無に等しいようです。
(正直あっても「ある」とも言えませんが…)
実際に探偵事務所とトラブルになったからといって、その
「警察OBは何も責任を取ってはくれない」
という事が大半だと思います。
その前に、警察OBなんて居ないのに「います」って書いている探偵社や興信所だってあります。
これは顧問弁護士にも言える事で、もし探偵事務所とトラブルになっても「顧問弁護士」が出てきて仲裁してくれるどころか、逆に顧問先の探偵事務所を守るため「全力でトラブル相手」を泣き寝入りさせる方向に持っていく可能性が高いと思いませんか?
そのための顧問契約なのですから…
結論を言ってしまうと、
まっとうに一生懸命働いて定年した警察官も「警察OB」、
トラブルや犯罪行為で懲戒免職になった警察官も「警察OB」なのです
ご存知ですよね?
年間にして、そこそこの数の警察官が「痴漢」や「詐欺」、「横領」何かの理由でクビになっていることを。
だから
単純に「警察OBが在籍=信頼できる探偵」ではなく、実際のその探偵社や興信所へ出向いて、その業者の雰囲気を自身で確認する方が重要だと思います。
でも、中には「警察というしがらみ」を嫌い、比較的自由に調査のできる探偵業界へ入ってこられる真面目な警察OBの方がいる事も付け加えておきます。